『英語で話す力。』は英語で意見を伝える力が身につくおすすめ本

英語学習法

英語で自分の意見を言ったり、英語でスピーチするというのは、特に日本人にとっては難しいですよね。

こんな悩みを抱えてる方はいないでしょうか?

・英語で自分の意見を言いたいのになかなか英語が出てこない
・話したいことがあってもうまく相手に伝えられない
・そもそもどうやってスピーチの練習をしたらいいかわからない

私が今回おすすめするのは「英語で話す力。- 141のサンプル・スピーチで鍛える!」という書籍です。

これは内容も骨太で、かなりボリュームもあるのですが、英語で自分の意見を言うためのキーフレーズやポイントがたくさん詰まっています。ビジネスの場面で使えるフレーズもたくさん出てきます。

今回はこの「英語で話す力。」をご紹介していきます。

「英語で話す力。」とは?

「英語で話す力。」とは

「英語で話す力。」は、サブタイトルの「141のサンプル・スピーチで鍛える!」のとおり、英語のスピーキング力を伸ばすことを目的とした書籍です。

英語のリーディングやリスニングはある程度できても、スピーキングは苦手という日本人はとても多いと思います。

英語で意見を伝えるときに必要なキーフレーズや、様々な分野のテーマについて英語で表現する方法を学習できるのが、この書籍の特徴です。

また、47個のテーマのそれぞれに、「賛成」「反対」「中立」の3つの異なる視点や立場からの意見がスピーチ例として載っているため、それぞれの例文を参考にして、自分自身の意見を作りやすなっています。

トピックの内容は、生活、IT、社会、価値観など多岐に渡りますが、いずれも人によって意見が分かれるトピックが中心です。
そのため、英検やTOEICのスピーキング対策としても役立つ内容になっています。

「英語で話す力。」の構成内容

「英語で話す力。」は大きく2つのChapterで構成されています。

Chapter 1:機能表現を学ぶ – 「英語で話す力」の基礎づくり

まずは、「意見を述べる」「賛否に言及する」「判断に言及する」「順序立てて述べる」「比較して述べる」など、英語でスピーチするための基本となる50個の機能表現を学びます

1つの機能表現ごとに複数のキーフレーズと例文が紹介されているのが特徴です。

例えば、「意見を述べる」という機能表現には次の7つのフレーズが紹介されています。
・I think that (〜だと思う)
・I don’t think(〜だと思わない)
・I believe that(〜と思う、〜と信じている)
・I maintain that(〜と断言する、〜と主張する)
・I would argue that(〜と主張したい)
・I suppose(〜だと思う)
・If you ask me, (私に言わせると)

どのフレーズもスピーチだけでなく、ビジネスの場面でも使える表現ばかりです。

この50個の機能表現の使い方がマスターできれば、自分の意見をスムーズに話せるようになるはずです。

Chapter 2:スピーチ・ドリル – 「英語で話す力」を養う!

次に、47個のテーマについて、英語で自分の意見をまとめ、表現するための方法を学びます

テーマは、例えばこんな内容です。
・田舎の生活スタイルのほうが都会の生活スタイルよりも好ましいですか?
・自分の家を買うほうが借りるよりいいでしょうか?
・たくさんお金を稼ぐよりも、多くの休みがあるほうがいいでしょうか?
・人は一定の年齢で強制的に退職させられるべきでしょうか?

そして、各テーマごとに「賛成」「反対」「中立」といった異なる立場での意見が参考例として載っています。

どのトピックも日本語でもなかなか論理立てて話すことが難しいテーマですが、一般的によく議論になる内容です。自分の意見を話せるように練習しておけば、様々な場面で応用できると思います。

また、それぞれの意見の英語と日本語訳の他に、次のようなスピーチに役立つ項目が載っています。

論理の流れをチェック:
スピーチ例をいくつかのパーツに分解し、論理展開の流れを説明しています。
例えば、
①意見を述べる
②理由を述べる
③具体的に述べる
④メリットを述べる
⑤まとめる
のように、スピーチがどのような論理展開で進んでいるかを理解することで、実際に自分が意見を組み立てるときにも説得力のある構成を組み立てることができるようになります。

スピーチのポイント:
スピーチ例の中で使われているキーフレーズがまとめられています。Chapter1の機能表現ともリンクしているので、関連表現を学びたいときにChapter1に戻って確認しやすい構成になっています。

「英語で話す力。」の購入方法

「英語で話す力。」は、紙の書籍と電子書籍が販売されています。

紙の書籍

全国の書店やアマゾンなどから購入できます。税込2,640円です。

電子書籍

Amazon(Kindle)、honto、Apple book、楽天koboなどで購入できます。価格は税込2,090円です。紙の書籍よりもお得です。音声はオーディオブック配信サイト「audiobook.jp」で無料でダウンロードできます。

「英語で話す力。」のおすすめポイント

英語で意見を伝えるときのキーフレーズが学べる

Chapter1にまとめられている50個の機能表現は、どれもスピーチだけでなく、ビジネスの場面でも使える表現です。

また、1つの機能表現に複数のフレーズが紹介されているのも特徴です。

例えば、「率直に述べる」の機能表現では、使いやすい「Actually, 〜」の他の表現として、「Flankly speaking」や「To be honest」なども紹介されているので、普段使っている表現にバリエーションを持たせることができます。

まずはChapter1に載っている表現を一通りマスターしておけば、自分の意見を伝えるときに困ることはないと思います。

論理的な話し方ができるようになる

スピーチ力を伸ばすためには、英語を論理的に話すことが大事なポイントです。

話したいことや自分の意見が頭の中にあっても、それを相手に英語で説得力を持って伝えるのは練習が必要です。

各スピーチ例には、論理構成の説明も載っているため、スピーチの組み立て方も学ぶことができます。

以前にこちらの記事でご紹介した「PREP法」を使った構成もスピーチ例にはたくさん出てくるので、PREP法の実践練習としてこの本を使ってみるのもおすすめです。

スピーキング試験対策

英検1級の2次試験やTOEIC Speakingでは、1つのテーマについて自分の意見を論理立てて話す問題が出されますが、それらの試験対策としてもこの本は最適です。

この本に載っているトピック例はどれも一般的に議論になりやすいテーマなので、実際の試験問題に使えたり応用できるフレーズや表現が多く載っています。

それぞれの試験対策本の他に、この「英語で話す力。」も手元に置いておくと、さらに表現の幅が広がると思います。

「英語で話す力。」の使い方

Step1:Chapter1の機能表現を一通り確認する

英語で自分の意見を伝えたりスピーチするためには、まずは基礎となるキーフレーズを覚えておくことをおすすめします。

Chapter1には50個の機能表現ごとに8個前後のキーフレーズが紹介されています。

全て覚えることは時間がかかるかもしれませんが、全体をざっと見ておき、使えそうなフレーズや知らなかった表現などがあれば覚えておくと、Chapter2がスムーズに進められると思います。

Step2:Chapter2のテーマの中から、話したいトピックを選ぶ

Chapter2には47個ものテーマが用意されているので、1個目から順番に進めていくよりも、まずは関心のあるテーマから進めていくことをおすすめします。

また、試験対策としてこの本を使っている方も、過去問と似たようなテーマをピックアップするのが効果的だと思います。

Step3:選んだテーマについて、自分の意見に近いスピーチ例の内容を理解

各テーマには「賛成」「反対」「中立」などの3つの立場からのスピーチ例が載っているので、まずは自分の考えに最も近いスピーチ例から進めていきます。

このとき、「キーフレーズ」と「論理構成」の確認に重点を置くことをおすすめします。

例文も、そのまま丸暗記するのではなく、キーフレーズと論理構成を使って自分の言葉で話せるようになることを目指しましょう。

余力があれば、他の2つのスピーチ例についても内容を確認し、自分の意見を構成するときに使えそうな表現や論理構成を見ておくこともおすすめです。

Step4:何度も繰り返しスピーチしてみる

次に、スピーチ例を参考にしながら、自分の意見を繰り返しスピーキングします。

最初はスラスラ話せなかったり、スピーチ例を見ながらでもまったく問題ありません。機能表現と論理構成に意識を向けることに集中しましょう。

私は、話せるようになりたいスピーチは、小さなメモ帳に書き写して、移動時間などに繰り返し見ながら練習をしていました。時間があればこのようなスピーチ集を作ってみることもおすすめします。

何度も見返したり繰り返し口に出して話してみることが、説得力のある意見を組み立てる基礎力につながると思います。

Step5:オンライン英会話で話してみる

テーマの中には、例えばDMM英会話の「デイリーニュース」の質問とよく似た内容のテーマも出てきます。

例えば、「たくさんお金を稼ぐよりも、多くの休みがあるほうがいいでしょうか?」というテーマは、デイリーニュースでは「Would you rather earn more money or have more free time?」という質問として出てきました。

覚えたスピーチを実際にオンライン英会話を使って話してみるのもとても効果的です!

まとめ

「英語で話す力。」は英語でのスピーチ力を伸ばすためにとてもおすすめの書籍です。

・スピーチの基礎となるキーフレーズを効率よく学べる
・47個のテーマについて、自分の意見を論理的に話せるようになる
・テーマが一般的によく議論になる内容なので、応用ができる
・試験対策やビジネス英語の勉強にも最適

内容がとても濃いので、1冊手元に置いておくだけで辞書の代わりとして使うこともできると思います。

ぜひご参考にしてみてください!